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令和6年新春講演会並びに賀詞交歓会が、令和6年1月29日(月)ホテルメトロポリタン盛岡 本館4階にて開催されました。
本年度の新春講演会は2部構成とし、前半では昨年6月に開催した特別講演会で講師をつとめていただいた経済産業省東北経済産業局参事官の千葉雅幸氏を再びお迎えし、「東北経済産業局のデジタル政策について」ご講演いただきました。後半では、株式会社アイシーエス公共システム事業本部自治体DX推進プロジェクト統括の荒川裕司氏をお招きし、「地方公共団体の基幹業務システムの統一・標準化について」ご講演いただきました。
千葉氏の講演によれば、2024年の日本経済の変化に対応して、政府は総合経済対策と国内投資促進パッケージを採用し、成長型経済への転換を模索していることが明らかにされました。具体的には、総合経済対策では物価安定や賃上げ、地方・中堅・中小企業を含む経済の持続的な成長を促進し、デフレ脱却を目指しています。同時に、実現に向けて「予算」「税」「規制」などを具現化した国内投資促進パッケージを導入する方針を打ち出していることが説明されました。
加えて、デジタル基盤の整備の重要性や省力化投資の施策についても詳細に説明いただきましたが、同時に東北における地域・企業のデジタル化への取り組みの低さも浮かび上がり、デジタル社会への適応が急務であることを強調いただきました。
最後に、「やまがたAI部」が伴奏協力を求めているとの情報もあり、このような取り組みが地域経済や企業の発展に寄与する可能性があることが述べられました。
後半の荒川氏のご講演では、自治体DX推進の現状に触れられました。自治体DX推進の背景は、新型コロナウイルスの影響により課題が顕在化し、これに対応するためのデジタル改革関連法案の一環として「地方公共団体情報システムの標準化に関する法律」が制定され、機能の標準化やデータ要件・連携要件の策定が行われたことが画期的でした。特に、地方公共団体情報システム標準化基本方針では、「基幹業務システムを令和7年度(2025年度)末までに移行」することが明言され、各自治体が奔走している現実を知りました。
さらに、仕様のベースが中核都市であるため、適用が難しい自治体や、導入後のランニングコストや時間の不足による課題が山積している現状も指摘されました。
講演会後の賀詞交歓会では、参加者94名が集まり、円卓を囲んで講演会の質問を含めた活発な意見交換が行われ、非常に盛況な雰囲気となりました。
【新春講演会】
第一部
演 題 『東北経済産業局のデジタル政策について』
講 師 東北経済産業局 地域経済部 製造産業・情報政策課
(デジタル政策担当)参事官 千葉 雅幸 氏
第二部
演 題 『地方公共団体の基幹業務システムの統一・標準化について』
講 師 株式会社アイシーエス 公共システム事業本部
自治体DX推進プロジェクト 統括者 荒川 裕司 氏
【賀詞交歓会】
1.開 会
2.挨 拶 岩手県情報サービス産業協会 会長 法貴 敬 氏
3.来賓祝辞・乾杯 岩手県議会議員
岩手県議会情報技術研究議員連盟 副会長 神﨑 浩之 様
4.懇 談
5.中締め 岩手県情報サービス産業協会 副会長 滝浦 輝雄 氏
6.閉 会